過去記事 PR

住民票の閲覧禁止…私が「毒親」から逃げるために行った対策

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

皆さんはご家族とは仲良くされていますか。

あまり自覚されている方は多くありませんが、家族と仲が良い!ということはすごく幸せなことです。

細かいことを人に話す機会はあまりありませんが、私はそうではなく、複雑な事情を抱えています。

現在は縁を切っている状況ですが、それまでには多くの苦労がありました。

今回は同じような境遇の方のお役に立てることもあるかな?と思い、私が実際に「親から逃げた」経緯とその方法について書きたいと思います。

「親と縁を切りたい」「逃げたい」と思う理由

「家族なんだから仲良くしなよ!」

「育ててもらったことに感謝はないの!?なぜ!」

私が家族と縁を切っている旨の話をするとこのように仰る方もいます。

家族に関しては1人1人考え方が違うところだと思いますし、上記のように思う方はとてもご家族に恵まれた、幸せな方だと私は思います。

逆に、親にあまりいい印象を持たない、何か被害を被っている状況でありながらも「ここまで育ててもらったんだから……。」「家族なんだから我慢すべきだ!」と、理不尽な日々に耐えている方もいらっしゃると思います。

私も「家族なんだから歩み寄れる方法があるのでは?」とずっと考えていました。

そのため、大人になりかなりの時間がたつまで、家族とつながりを持ったまま過ごしていました。

しかし考え直す機会があり、縁を切ることに至ったわけです。

特定を避けるため、決定的となった出来事の詳細は明記を避けさせて頂きたいのですが、はっきりと動き出した理由としては「自分と自分の今の家族の身に危険が迫っていると判断したため」です。

それ以外に過去、私が親にされてきたことをざっくりと挙げてみると、

  • 幼少時から兄弟と差をつけて育てられた。(一人だけ暴力を振るわれる、食事が与えられない等)
  • 両親ともに家事炊事をせず全て押し付けられ、家に軟禁状態に。
  • 金銭的な搾取。(学費を使い込む、消費者金融でローンを組ませようとする、通帳を没収する等)
  • 自立後も家におしかけ物を盗っていったり腹いせに壊そうとする。

細かいことを挙げるときりがないのですが、私は最初、これらのことは「家族間であればよくある、普通のことなんだ」と思っていました。親にもそう言われて育ってきました。

普通のことだと思っていたら誰にも相談なんてしませんよね。

しかし大人になってから友人と自分の育った環境について話す機会があり、それは普通ではないと指摘されていくことで、これがいわゆる「毒親」なのでは…?と気が付くこととなったのです。

親の権限は絶対的!「絶縁」は法的には不可…?

子供は親を選ぶことはできません。

たとえどのような境遇であったとしても、「親」というものは永遠に自分の「親」なのです。

自分の戸籍から親の情報を消すことなんてできませんし、親から何か犯罪となるようなことをされたとしても、警察ですら手を出せないなんて場合もあります。

そのくらい、子供が成人して独立していたとしても、親が持つ権限というのは絶対的なのです。

私も実際に被害に遭い、警察の方へ相談させていただいた事案があったのですが、「相手がご両親で、かつ家族間の問題と主張をされてしまうと、警察としてできることはほとんど何もない。」と言われました。

これは警察の方が冷たいのではなく、本当に親身になっていただいていたのですが、家族間の問題に関しては警察が立ち入れる範囲がかなり限られており、難しいところがあるんだそうです。

法的に「この人は縁を切っているから親じゃない!」なんて主張をすることはできないということです。

被害を避けるために逃げたい!どうしたらいい?

ここからが本題です。

どのような種類の犯罪か、ケースバイケースではありますが、上記のように犯罪となるようなことを親にされているとしても、家族間の問題と主張されてしまうと、警察ですら止める手立てが無い場合が多いです。

ではどうしたらいいか。

自分で自分を守るしかないんです。

そこで私は数多くある選択肢の中から、「親から逃げる」ことを選択しました。

逃げるために具体的に行ったことはざっくり4種類。

  1. 連絡手段の遮断
  2. 転職(退職)
  3. 引越
  4. 居場所がわからないようにするための対策

詳しく内容をお伝えしていきます。

親との連絡手段をすべて遮断する

これはそのまま。携帯番号やメールアドレス等を変え、連絡をとれなくしました。

私はこれを最初に行ったのですが、正直順番を間違えてしまったと思っています。

連絡が取れなくなったことで激高し、自宅や職場まで直接おしかけてくるようになってしまったんです

まさか連絡が取れなくなっただけで強硬手段に出てくるなんて思わなかったんですが、それが間違いでした。

逃げるためには最終的に必要なことですが、他の手順をすべて踏んでからの遮断にするべきだった、考えが浅かったと反省しています。

最終的には下記のようなものをすべて変更・削除しました。

  • 携帯電話の番号とメールアドレス変更(私はキャリアごと変えました。)
  • LINE、Facebook等の、本名で登録しているSNSのIDを削除
  • 親と共通の知り合いや居場所を漏らす可能性が1%でもある人の連絡先を削除

LINEに関しては昨今の利便性の部分から、一切利用しないというのは難しい部分もありますよね。

私は携帯電話を変えてから、一からIDを作り直し、ほんのごく一部の方だけに連絡先を教えました。

寂しいことなのですが、地元に住んでいる同級生や親との共通の知り合い等、少しでも情報が洩れる可能性のある人とはもう一切連絡をとっていません。

そのくらいしなければ、「家族だからいいでしょ?」「親が心配してるって言ってたから」と、良心のつもりで連絡先を教えられてしまうことがあるからです。

FacebookなどのSNSは、親兄弟もやっているため、少なくとも本名では二度と登録できないと思っています。

その辺りは私はもともとあまり使っていなかったため不便は感じていませんが、もしヘビーユーザーの方であれば大きなデメリットとなりますね。

  • メリット:直接の連絡手段を遮断できる。
  • デメリット:親兄弟以外とも連絡を絶つ必要が出てくる。番号変更に手続きや料金が発生する。本名でのSNS利用はできなくなる。

職場に迷惑はかけられない……事情を話し退職

前述したように私の場合は職場までおしかけられたり電話がよくかかってきていたため、親から逃げると決めると即、会社を辞めることも決意しました。

実際に職場も業務妨害等の被害に遭っていたため、この辺りの相談や手続きはスムーズに終わりました。

私の場合は何故親が職場まで来るのか、電話をかけてくるのかの経緯や、自分や今の家族の身に危険が迫っていること、これ以上会社に所属していることで迷惑をかけてしまうことを、すべて直属の上司に正直に話しました。

「中までおしかけられないようセキュリティでブロックはできているし、電話も取り次がないように守ることはできるけれど、出社時や退勤後は難しいよね。」と、退職することを残念がりながらも事情を汲んでくださいました。

当時は通勤中に1人でいることも危険な状況であったため、私の場合は送別会も辞退し、仕事の取次も早急に行って、できる限り最短日で出勤をストップさせていただきました。

離職票等の書類を送って貰う必要があるため、信用できる上司には新しい連絡先(電話番号)も渡しました。

お願いしたわけではないのですが、辞めてからも暫くは「辞めた」ではなく「休んでいる」ことにして下さっていたことも後にわかりました。

上司が機転を利かせてくれたようなのですが、前職の会社には本当に、すごく守って貰ったなと実感しています。

きっとここまでしてくれる会社というのはなかなか無いですし、私が恵まれていたケースであるかもしれませんが、正直に話して事情を理解してもらうことは大事だと感じました。

そこまで緊迫した状況でない場合は、ゆっくりと引継ぎができるように転職するのが一番だと思います。

  • メリット:親に知られている居場所を減らし、おしかけられることを防げる。
  • デメリット:転職がうまくいかなければ収入源が絶たれてしまうリスクがある。

毒親に居場所がわからないよう引越をする

引越はお金も手間もかかりますので、自分の身を守るためとはいえ、引越までするのは躊躇してしまいますよね。

私自身、当時住んでいた家は気に入っていて、ご近所の雰囲気も良かったのですが、夫が「何より命にはかえられないし、せっかくだから良い条件の家を探そう!」と言ってくれたことが決め手となり引越となりました。

幸い気に入った物件が見つかり引越となったのですが、引越に関しても気を遣いました。

引越先が漏れてしまってはせっかく引越した意味がなくなってしまいます。

また、探そうという気持ちを起こさせないためにも、引越をしたこと自体も極力わからないようにした方が良いです。

そのために私は色々な対策をとりました。

  • メリット:親に知られている居場所を減らし、おしかけられることを防げる。
  • デメリット:お金がかかり引越先を探す手間、引っ越し作業の手間もある。

私がとった「毒親に居場所がわからないようにするため」の対策

住んでいた家の契約解除は時期をずらす

これは暫く二重で家賃が発生することとなりますので、十分な貯蓄がある前提での動きとなります。

引越したこと自体をわからないようにするにはどうしたら良いか。

単純に引越した形跡がなければわからないですよね?

私は新しい家での生活を先に開始し、数か月間、前の家にカーテンだけを残して空っぽの状態で放置していました。

カーテンをかけておけば家の中は見えないですし、引越したかどうかの形跡はわからなくなります。

私の場合は夫の提案でこのようにしたのですが、金銭的な負担がとても大きいため、十分な貯蓄があり、なおかつ家族がいる場合は理解がなければできない対策だと思います。

  • メリット:引越したことがバレにくくなり、万一おしかけられても誰もいないので安全。
  • デメリット:家賃が二重で発生するため、とにかくお金がかかる。また、近所の人が引っ越し作業をしていたことを漏らす可能性もある。

郵便物も暫く前の家で受け取り、転送届は絶対に出さない!

引越をする際にやってしまいがちで絶対に気を付けたいのが、引越先を知られたくない場合、「郵便物の転送届は絶対に出さない!」ということです。

もし転送届を出してしまったらどうなるか。

例えば簡易書留やレターパックで郵便を出すと、最近では郵便物がどこにあるかインターネット上でも追跡ができますよね。

この場合、転送届を出していると、前の家から転送されて新しい住所の、最寄りの郵便物が集約されるセンターへ郵便物が転送されてしまいます。

すると最寄りの大きい郵便局がどこか、郵便を追跡することで簡単に特定できてしまうんです!

この方法は人探しをしている相談者が、探偵等によくアドバイスされる手段だそうです。

転送届をだしていると住んでいる市町村区までは確実に漏れてしまいますので、今回のように居場所を知られたくないケースの場合は、郵便の転送届は出してはいけません。

私の場合は家の契約解除時期をずらしていたこともあり、しばらくは前の家で郵便物を受け取り、住所変更が必要なDM等は1つ1つ確認して解除するか変更をしていました。

辞めた職場からの離職票も前の家で受け取れましたので、新しい住所を前の職場に伝える必要もなかったです。

ちなみに自分で郵便物を取りに行くのは危険があったことと距離が離れていたこともあり、郵便物は1~2週間に1回、夫にとりに行ってもらっていました。

また、デメリットとして、引越先の郵便局の裁量によっては「ここに住んでいますよ」という申し出をする書類を出さなければ郵便物を一切届けてくれないケースもありますので、引越後に1度最寄りの郵便局へ行く必要があります。

これを怠ると、「居住確認がとれません」と、郵便物をすべて発送元に戻されてしまうんです。私の引越先がそうでした……。

居住確認の書面を提出する際は「前の住所から郵便が転送されると困る」旨を念入りに伝えれば、引越前の住所は空欄で大丈夫と言われます。

  • メリット:郵便物の転送による住所特定を防げる。
  • デメリット:必要な郵便物まで新居に届かなくなってしまう可能性があるため、事前に住所変更が必要なものを全て確認する必要がある。また、居住確認をしないと郵便物が届かなくなるため、引越後に郵便局へ行かなければならない手間もある。

管理会社や不動産屋に新住所を漏らさないようお願いしておく

親兄弟等の親族が相手の場合、「連絡がつかなくて心配だ、何かあったのでは?家の鍵を開けてもらえないか。」といった話し方をされると、管理会社に家の鍵をあけられてしまったり、引越先を伝えられてしまうケースがあります。

そのため、契約上引越先や連絡先を管理会社や不動産会社に伝える必要があったとしても、それを親兄弟に絶対に漏らさないようお願いしておいた方が良いです。

私が利用していた管理会社は相手が親であっても絶対に漏らさない決まりになってはいましたが、事情を話すことでより”要注意な家なんだ”と認識してもらうことができました。

公的書類から引越先が漏れないようにする!

引越前と引越先が両方記載されてしまう公的書類。

その代表的なものが「住民基本台帳」、いわゆる住民票です。

基本的に住民票というのは、住民票に記載されている世帯の人(私の場合は私本人と夫)が取り寄せ閲覧できるものです。

しかしそれ以外の人であっても、親兄弟等の親類であれば、委任状があれば取り寄せができてしまいます。

しかもその委任状、結婚後の苗字の印鑑を買えば簡単に偽装できてしまいます。

実際に住んでいた地域の役所の方に、「委任状を持ってくれば取り寄せできてしまいますよね?」と確認したところ、「悪質な考え方をすれば、申し訳ないのですが印鑑さえあれば簡単にできてしまいます。こちらも書類がそろっていてご両親だと証明できればお渡ししてしまいます。」とのこと。

では、親兄弟から住民票を取り寄せられてしまうことを防げないのか。

親子間であっても様々な事件が起きている現在、特例として世帯にいない人が書類の取り寄せをできないようにする措置が存在します。

住民票や戸籍謄本等を閲覧禁止に!「住民基本台帳事務における支援措置」

この特例を受ける方法について調べると、ネット上では「住民票を閲覧禁止に」「住民票をブロックする」といった表現がなされることが多いですが、正式には「住民基本台帳事務における支援措置」と呼ばれています。

  • メリット:公的書類から引越後の住所が漏れることを防げる
  • デメリット:誰でも受けられるわけではなく、有効期限もある。債権者や弁護士からの申し出となると情報が開示されてしまう場合もある。住民票や戸籍の取り寄せが自分自身もしにくくなる。

支援措置を受けるには?

デメリットとして上記に記載したように、誰でも受けられるというものではなく、支援措置を受けるには条件があります。

総務省のホームページにも概要の記載がありますが、下記のような条件です。

  • 両親や配偶者からDV(暴力)を受けている、もしくは過去に受けていた。
  • 両親や配偶者からのDV被害者以外の場合、ストーカー行為の被害者である。
  • 上記の状況で、今後付きまとい等をうける可能性がある。

「なんとなく親が嫌いだからブロックしたい」といってブロックできるわけではないということです。

かといって「役所で被害に遭っているということを証明する」のは難しいですよね。

そこで、管轄の警察署から「この人は被害に遭っていますよ」というお墨付きを頂く必要があります。

手順としてはこのようになります。

  1. 引越前後の最寄りの役所へ相談する。
  2. 転出届を出す際に支援措置を受ける申し出をする。
  3. 引越先の役所へ書類を貰いに行く。
  4. 引越先の管轄の警察署で手続きを行う。
  5. 転入届と支援措置を受ける手続きを行う。

手順1:引越前後の最寄りの役所へ相談する。

まずは、市町村区により対応が異なるケースもありますので、最寄りの役所へ相談しましょう。

「住民票などの閲覧禁止について」や「住民基本台帳事務における支援措置」と申し出れば担当の方へ繋いでいただけます。

私が住んでいた地域の場合は、「転入先の役所や警察へ相談済みということであれば、転出時の対応はさせていただきます。」との返答だったため、引越先の役所にも事前に電話で流れを確認しました。

引越先の役所の返答は「お引越されたら必要書類を渡すので、まずはこちらにいらしてください。転出する役所へも措置を受けることを伝えて転出してください。」とのことでした。

念のため引越先の管轄の警察署にも電話をしてみましたが、「書面は役所が発行しているので、まずは役所に行って書面を貰ってからこちらに来てください。」とあっさりしたものでした。

手順2:転出届を出す際に支援措置を受ける申し出をする

転出届を出す際に突然申し出ても、担当外の方であった場合、戸惑われてしまいます。

支援措置を受ける場合は必ず事前に電話をし、訪問日時をすり合わせて、電話でお話しした方と手続きができるようにされることをお勧めします。

私は事前に訪問日と時間を伝えておきました。

当日は担当者の方に直接取り次いでもらい手続きはスムーズでした。

転出時は、「転入先は市町村までしか書かなくて良いですよ」という特例措置をして頂きました。

どの程度までの記入となるかは市町村区により異なるそうです。

手順3:転入先の役所へ書類を貰いに行く

転入先の役所へ行ってもすぐに転入届が出せるわけではありません。

もう1ステップ手順を踏む必要があります。

本格的に措置を受けるために、警察から許可を頂かなければならないのです。

私が転入した市町村は、許可を受けるための書類のフォーマットは役所が作成していたため、先に書類を役所まで貰いに行く必要がありました。

役所で必要書類を頂き、警察署へ行き、その後でもう1度役所へ行って転入届という流れ。

2度役所に行かなければならないのでちょっぴり手間なんですよね。

しかし、これも特例措置を受けるためなので仕方ありません。

受付で事情を説明し、必要書類を頂いて帰りました。

手順4:警察署で手続きを行う

警察署の受付で「住民票の支援措置について、役所から書類をお願いされています。」と申し出たところ、スムーズに担当者と取り次いでいただけました。

その後は警察官の方2名ほどと個室に籠り事情を訊かれました。

お話しした内容としては以下の通りです。

  • 誰からの被害に遭っているのか → 私の場合は両親。
  • 今になって閲覧禁止にしたい理由は何か → 自宅や職場に何度かおしかけられ被害に遭った旨を簡単に説明。
  • 暴力を受けているか → 幼少期に受けていた旨を伝える。
  • 性的虐待はあったか → 私の場合は特にありませんでした。
  • 大人になってからは何かされているか → 前述の自宅や職場での被害の件と、成人してから親にされたことをいくつか例をあげ話す。

やはり「暴力の有無」は支援措置を受けるうえで大事なようです。

話すことでフラッシュバックをしてしまうケースもありますし、警察の方もそのあたりを考慮されているのかあまり細かいことは聞かれませんでしたが、暴力があったかなかったかは何度か確認されました。

私自身、少なくともある程度成長してからは直接的な暴力被害はまったく受けていませんでしたが、「過去にあった」とだけ話せばそのあたりは問題なかったです。

ものの15分程度で解放され、内容が記入され印鑑をついた書類を頂き、「必ずこれを役所に持参したうえで転入届の手続きをしてください。あと、今後も何かあればすぐ警察に相談してください。」と言われました。

これはまったく関係ない余談なんですが、最初、夫からのDVと勘違いされていて、後から私を迎えに来た夫が別室に隔離されていたという悲しい事態になっていました。(ゴメンよ…)

手順5:転入届と支援措置を受ける手続きを行う。

次は再度転入先の役所へ行き、転入届の提出と支援措置を受けるための手続きをあわせて行います。

この時、今後の注意事項について説明を受けます。

私が住んでいる市町村ではこのようなことを言われました。

  • 支援措置を受けると、世帯の中にいる人(今回の場合は私と夫、産まれれば子供も)以外は、委任状があっても住民票等の閲覧・交付ができなくなる。
  • 閲覧ができなくなる書類は「住民基本台帳(住民票)」「戸籍謄本ならびに戸籍妙本」「住民票の附票・除票」「戸籍の附票」。
  • 閲覧禁止となった書類は、マイナンバーカードや市町村が発行するカード等を持っていても、コンビニや自動交付機で取り寄せることは一切できなくなる。
  • 交付を希望する場合は、世帯の中にいる人が役所へ行き、事前に取り決めた本人確認書類を提出しなければならない。それ以外の本人確認書類を提出しても交付されない。
  • 支援措置は1年間。延長を希望する場合は1年ごとに更新が必要で、そのたびに警察署での相談も行う必要がある。

引越直後で何かと住民票が必要になるタイミングでもあったので、この日一緒に住民票をとって持ち帰りましたが、必要になった際に本人であっても気軽に住民票を取れないのはちょっぴり不便ではありますね。

また、住民票交付の際の本人確認書類も事前に取り決めたもので、というのは驚きでした。

例えば「免許証で」と決めた場合、もしマイナンバーカードを持って行ったとしても、住民票等の交付は一切できないということです。

書類の控え等にもその辺りは明記がされませんので、どの本人確認書類を持っていけば住民票の交付が受けられるのか、自分で覚えておく必要があります。

後日、支援措置が行われた旨の通知が郵便で届きます。

手続きを行うと後日、転出前・転出後の市町村区両方から、支援措置が行われることが決定した旨の通知が自宅に届きます。

「更新時期ごろになるとご案内の郵便がまた来ると思います」と役所の方には言われましたが、この通知書に支援措置の有効期限も明記されていましたので、自分でも忘れず管理をしたいと思います。

対策をとってから数年経過の現在、平和に過ごせています。

現在、私が上記の引越・転職や書面の手続き等、毒親から逃げる対策をとってから既に数年が経過しています。

最初は宅配便のチャイムが鳴ってもびくびくしてしまうような心境だったのですが、目だった音沙汰はなく、今では普通に過ごせています。

現在は子供も生まれ、支援措置も必要が無い状況になっているため措置を解除しています。

本当にその「家族の繋がり」は必要?相手がだれであろうと犯罪は犯罪です!

私は進んで「親と縁を切った方がいいよ!」という主張をするつもりはありません。

あくまで今回書いた内容は私がこのような行動を選択したというだけであり、誰かに勧める意図も各制度を乱用する意図も一切ありません。

しかし、暴力や酷い搾取、相手が親でなければ犯罪として即認められるであろうことをされていても、「家族だから」と我慢している”子”というのは多くいるのではないかと思っています。

自分の人生は自分の物です。親の物ではありません。

私のように自分の人生を奪われたり、奪われそうになった誰かのお役に立てればいいなと思っています。

追記:よくあるご質問

問い合わせフォームにて、当記事をご覧いただいた近しい立場の方から時折ご質問やご相談を頂くことがあります。

その中でもよく聞かれる内容をこちらに記載いたします。

支援措置を適切に受けられる市町村を教えて欲しい

こちらは引越先を検討するうえで、知りたいという方がとても多かった質問です。

私は東京都府中市で最初の支援を受けました(※現在は在住しておりませんため、記載させていただいております)。

分所では一切支援手続きを行うことができず、全て府中市役所で統括して手続きを受けていたため、手続きがわからない人が当たることがありませんでしたし、更新の案内も親切でした。ご参考になりましたら幸いです。

在住している市町村で支援措置をやっていないと言われた

支援措置は国が定めている制度です。

しかし、ご相談を受ける中で数件確認できたのですが、一部の県では警察が非協力的であるケースがあるようです。

その場合、被害状況が客観的にわかるように証拠集めをする必要があります。

役所の裁量で支援をうけられたというケースもあるようですので、まずはお近くの手続きを行っている役所でご相談されるのが宜しいかと思います。